
ここでは毎月、住まいに関するコラムを公開していきます。
厳しい条件に育った木ほど良材になる
良い木が産出されることで知られる、長野県の「木曾桧」や奈良県の「吉野桧」には共通する条件があります。それは土壌に養分がないため、木の育ちが遅く目の詰まった木材となるのです。因みに20年毎に伊勢神宮で行われる「式年遷宮」には伊勢神宮にある御用林が適材に育つまでは、裏木曾の木材を多用しているという事を聞くと、なるほどと納得いたします。
また、木は南傾斜に育ったものよりも、北傾斜に育ったものの方が良い木が多いのです。人間も環境の厳しいところに育った人のほうが財政界はもとより、諸々の業界を見ても出世している人の数が多いように思います。但し、海の近くで風当たりが強いところに育った木は、風に負けまいとして、木の組織が強くなります。バランスが取れていれば良いのですが、たいがいは片寄りますので、製材した場合は曲がる可能性が高まります。この様な事をみますと、人間も育つときにあまりいじめられることが多く、苦労をし過ぎますと素直に育ちにくくなります。木でも人間でも適当な苦労が必要な様ですね。